経理代行を業者に依頼する前に確認するべき点を知っておこう!
経理は月末から月初にかけて、とくに忙しくなる業務の1つです。「大変だから誰か代わりにやってほしい!」と経理代行に依頼しようと思っても、何から手をつければよいのかわからない方も多いのではないでしょうか?この記事では、経理代行を業者に依頼する前に確認するべき点について、具体的な例を挙げて解説していきます。
経理代行サービスを利用するまでの大まかな流れ
代行業者や依頼する業務内容によって実際の流れは異なりますが、経理代行サービスを利用する際は大まかに次のような流れとなります。
1.申し込み
気になる経理代行業者を見つけたら、資料請求や申し込みの手続きをします。近年では、電話だけでなくインターネットで申し込みができる業者も増えているので、手軽に手続きができます。
2.必要書類&資料の送付
申し込み後は経理代行の業者と打ち合わせやヒアリングを行い、契約後は指定された必要書類や資料を送付します。ここでいう必要書類や資料とは、請求書や領収書、証憑書類などといったものです。
その後、経理代行業者が送付された書類や資料をもとに、各種帳簿や試算表を作成します。
3.各種帳簿や試算表を確認
代行業者が作成した各種帳簿、および試算表を毎月送られてくるようになります。これによって経営者は、送付された各種帳簿や試算表で会社の財務または経営状況を、確認できます。
基本的には毎月2と3の繰り返しになりますが、経理業者によっては打ち合わせなどのために、定期的に会社に訪問してくる場合もあります。
経理代行サービスの費用相場を確認!
便利な経理代行サービスですが、実際の費用はどのようになっているのでしょうか?実は「どこに頼むのか」によって、値段も変動します。ここからは経理代行を依頼する際の、具体的な相場について見ていきましょう。
税理士または会計事務所の場合
こちらは国家資格を持つ税理士、または会計士が経理代行するサービスです。国家資格を持つプロが担当することから料金はやや高めですが、年商によって変動します。
具体的には、年商3,000~5,000万円なら記帳代行のみで1万円~が相場です。また、仕訳業務も同じく100仕訳で1万円~となります。なお、記帳代行自体はオプションとされている場合が多く、その際は申告書作成契約や顧問契約を別途結ぶ必要があります。
一般的な経理代行会社の場合
その名の通り、経理代行に特化した業務に取り組んでいる会社です。スタッフのなかに税理士または会計士が在籍している会社もありますが、基本的には経理のスキルと知識に長けた人材で構成されています。
仕訳業務に関しては、仕訳数と月額基本料金をあらかじめ決めている会社が多く、相場は大体1ヶ月1,000仕訳で4万円~とされています。
オンラインアウトソーシングの場合
オンラインアウトソーシングとは、アウトソーシング会社に登録する人材がリモートで経理代行を行うサービスを指します。このような会社に登録している人材というと、育児や介護など何らかの理由で「在宅でなければ仕事自体ができない人」が多いという特徴があります。経験値の高いスタッフも揃っているため、ハイクオリティな仕上がりが期待できるでしょう。
肝心な料金ですが、仕訳数ではなく1ヶ月の作業時間で料金が決まることが多いです。詳細な内訳は会社によって違うので、気になる会社があったら問い合わせてみましょう。
経理代行を業者に依頼する前に確認するべき点
実際に経理代行を業者に依頼することになった場合、依頼する前に確認するべき点はどんなことでしょうか?注意すべきポイントを、いくつか挙げていきます。
業務フローやタスクについて
自分の会社に成り代わって業務をこなしてもらうことになるので、社内における業務フローの共有が必要になります。普段何気なくこなしている作業を棚卸し、どういう手順で作業しているのか明確にしておきましょう。
また、日次・月次・決算業務といったタスクも含め、「どのタイミングでどんなことをサポートしてほしいのか」を分析し、何を依頼するのか洗い出しておくことが大切です。
コミュニケーションツールは?
経理代行を依頼する際、「代行会社とどのようにコミュニケーションを取るのか」そのツールも確認しておく必要があります。どのツールを使ってコミュニケーションを取るのか?そして閲覧権限など、「外部にどれぐらいの情報を見せてもよいのか」という匙加減によって、依頼できる内容も変わってきます。
過去どんなデータがあったか?
依頼する前に依頼する業務内容に合わせて、過去のデータも代行業者にしっかり共有しておきましょう。もし、「前任者が退職してしまって、過去データがどうなっているかわからない」という場合は、遠慮せずに代行業者に伝えて相談します。
ここまで経理代行を業者に依頼する前に、確認するべき点について解説しました。新しく従業員を雇うより少ない費用で任せられ、大幅に時間も浮くことからコストカットにつながる経理代行ですが、費用相場の確認や依頼内容の整理など、依頼する前にはさまざまな準備が必要です。ぜひスムーズな経理代行のためにも、万全の体制に整えてから依頼に臨みましょう。