経理業務を外注したい!経理代行と経理代行に強い税理士はどう違う?
経理業務を外注したいとき、経理代行と経理に強い税理士のどちらに依頼すればよいのでしょうか。最適な選択をするためには、まずこの2つの違いを理解することが重要です。この記事では、それぞれの特徴やメリットを詳しく掘り下げ、外部委託による経理業務効率化のポイントを解説します。
経理代行と税理士に依頼できること・メリット
企業が経営に専念するために、経理業務や税務関連業務を外部に委託することは、効果的な選択肢となっています。
経理代行業者と経理に強い税理士に依頼することで、様々な業務が代行され、それに伴うメリットが生まれます。
どちらにも依頼できること
経理代行業者と経理に強い税理士には、経理業務全般の依頼が可能です。現金出納帳の作成、領収証・請求書整理、会計ソフトへのデータ入力、給与計算・振込・支払い業務など、その業務は多岐にわたります。
経理業務は正確かつ効率的な処理が求められる業務であるにもかかわらず、中小企業や個人事業主の場合、経理業務に専念できる人材や時間が限られていることがあります。こうした状況で経理業務を外注することは大きなメリットがあるといえます。
共通のメリット
経理業務を代行業者や税理士に外部委託することで、経理業務の効率化とコスト削減の効果が期待できます。領収書や請求書などの資料整理を社内で行う手間が軽減されます。
アウトソーシングの際に業務の精査が行われ、自社の業務フローが整理されるため、経理業務全体の効率が向上します。急な経理担当者のお休みや退職にも柔軟に対応でき、業務が滞るリスクも軽減できるでしょう。
加えてクラウド対応の経理代行サービスを利用すれば、バックオフィス業務をクラウド化し、より効果的に業務を効率化できます。また、経理業務を外部委託するとコストはかかってしまいますが、それ以上に社内でのコスト削減ができます。
経験豊富な経理のプロを活用することで、自社における採用・育成コストが削減されたり、社内の経理担当者の負担が軽減され、生産性が向上します。これにより、残業代の削減なども期待できます。
経理代行と経理代行に強い税理士の違い
経理代行と経理代行に強い税理士と聞くと、それほど大きな差は感じられません。実際経理を代行してくれるなら同じサービスだと考える方は多いのではないでしょうか。
ここでは、この2つにどのような違いがあるのか、違いを比較してみましょう。
経理代行業者
経理代行は記帳代行よりも幅広い業務に対応できます。記帳代行の場合、会計ソフトに入力するだけのかんたんな作業しか依頼できませんが、経理代行であれば経理業務全般に対応可能なため、会計ソフトへの入力から請求書発行の手続きまで手広く依頼できます。経理に関する専門知識を有する人材が多く在籍しているため、税務相談や税務調査の対応など、記帳代行より高度な業務にも柔軟に対応できます。
さらに、経理代行業者は記帳代行や税理士と比べて、業務の範囲にあわせて柔軟かつすばやい対応が可能です。振り込みや入金確認などの作業がタイムリーに行われないと、企業のキャッシュフローや取引先との信頼に影響を与える可能性があります。とくに振込・消込のように、スピーディーな対応が必要なときのフットワークの軽さは、経理代行業者に軍配があがります。
経理代行に強い税理士
経理代行を税理士に依頼した場合のメリットのひとつとして、税務的なリスクを回避した帳簿作成が可能なことが挙げられます。日々の帳簿作成が税務の視点から行われ、税務上のリスクを最小限に抑えられます。これにより、適切な帳簿が作成され、税務申告時に予期せぬトラブルを回避できます。
次に、税務の専門的な業務を一括して依頼できる利点があります。通常、税理士だけが行える業務には、税務書類の作成や税務申告の代理、税務相談などが含まれます。税理士に経理代行を依頼することで、これらの業務を一元管理でき、専門的な知識を有するプロによるサービスを享受できます。
さらに、税理士なら税務調査に対応できるという重要なメリットがあります。税務調査が発生した場合、毎月の経理内容を説明する必要がありますが、税理士の存在があれば、その担当者が代わりに答弁を行ってくれます。このため、急な税務調査にも安心して対応でき、経営者は業務に専念できる環境が整います。
経理代行を依頼するならどちらに依頼すべき?
ビジネスを運営する上で、経理業務は不可欠な要素であり、その中でも経理代行業者と経理代行に強い税理士には重要な違いがあります。
経理代行は記帳代行よりもできることが幅広く、安価でさまざまな経理業務を依頼することが可能です。一方で依頼できる仕事の専門性と範囲には限界があり、税理士に劣る部分があります。
対照的に、経理代行に強い税理士は、税務においても経理業務を遂行できるため、依頼者にとって多くのメリットが存在します。しかし、専門性の高さゆえに依頼料が高額になったり、対応のスピード感については経理代行に劣ります。
このように経理代行業者、税理士のどちらにも強みとデメリットが存在します。2つの特性をよく比較し、検討したうえで自社のケースにあわせて決めましょう。
まとめ
結論として、経理代行と経理代行に強い税理士の違いは、おもに税務の専門性と対応範囲にあります。どちらを選ぶかは企業のニーズによりますが、経営全体の健全な運営を望むなら経理代行が適しているかもしれません。しかしどちらに依頼した場合でも、業務の効率化とコストカットが実現でき、よりスムーズな経営の実現に貢献してくれるでしょう。