バックオフィス業務を理解しよう!総務と経理の違いをわかりやすく解説
バックオフィス業務は、企業の運営を支えるものですが、その中でも「総務」と「経理」は混同されがちです。しかし、実は役割が大きく異なります。それぞれの業務内容を理解することで、仕事への理解が深まり、より効率的な業務運営につながります。本記事では、総務と経理の違いをわかりやすく解説します。
総務の仕事とは?会社を支える重要な役割
まずは総務の仕事について知っていきましょう。企業によって仕事内容は異なりますが、基本的には「物」と「組織」を管理する業務が中心です。ここでは、総務の主な業務内容について具体的に説明します。
会社の資産や備品の管理
総務の重要な仕事のひとつが、会社の資産や備品の管理です。これは、単なる消耗品の調達や管理だけではなく、土地・建物・機械設備・車両といった大きな資産の管理も含まれます。たとえば、パソコンや文房具の発注から、社用車の点検スケジュールの管理まで、幅広く担当します。
社内ルールの作成と見直し
会社を運営するには、社内で守るべきルールが必要です。総務は、これらのルールを作成し、常に最新の状態に保つ役割を担います。たとえば、就業規則や社内の福利厚生に関する規程の作成・改訂を行います。
さらに法律の改正に合わせた修正も必要です。ルールを適切に管理することで会社の円滑な運営をサポートします。
重要書類の整理と保管
会社には契約書や会議資料、社内通知など、多くの文書が存在します。これらの文書を整理・保管し、必要なときにすぐ取り出せるようにするのも総務の仕事です。
文書管理を徹底することで、情報の漏えいや紛失を防ぎ、法的なリスクから会社を守る役割も果たしています。なお、書類の保存期間を守り、不要になったものは適切に廃棄することも大切です。
取締役会・株主総会のサポート
会社の意思決定を行う重要な会議である取締役会や株主総会の運営も、総務の大事な仕事です。会議の準備、議事録の作成、法令に沿った手続きを進めることが求められます。これらの会議は会社経営に直結するため、ミスなく正確に進行することが必要です。
このように総務は細かい作業が多いですが、会社の基盤を支える重要な役割を担っています。
経理の仕事を解説!会社のお金を守る重要業務
次に、経理の仕事内容について紹介します。経理は会社のお金に関わるすべての業務を担当します。ここでは、経理が担う主要な業務をみていきましょう。
お金の流れを記録する仕事
経理の基本は、会社のお金の出入りを帳簿に正確に記録することです。たとえば、商品を売ったときの収入や経費を支払ったときの支出を記録します。これを「記帳」といい、正しく行わないと決算書の作成ができず、会社の経営状況も把握できなくなります。
会社の財務をしっかり管理し、適切な意思決定をサポートするために欠かせない仕事です。
請求と支払いの管理
会社は商品を売ればお金を請求し、仕入れたものにはお金を支払います。経理はこの「請求」と「支払い」を確実に行う役割を担っています。請求書の作成、支払い処理、振込確認などが具体的な業務です。ミスがあると取引先との信用を失うため、細かい確認が必要です。
会社のお金を切らさないように管理
会社が円滑に運営できるかどうかは、資金の管理にかかっています。これを「資金繰り」といい、経理の重要な仕事のひとつです。今の資金状況を把握し、将来必要なお金を予測しながら、資金不足にならないように計画を立てます。
いくら利益が出ても、現金が足りなくなれば会社は立ち行かなくなるため、経理の慎重な管理が求められます。
1年の締めくくり!決算をまとめる
会社は年に一度、決算と呼ばれる財務報告を行います。これは、1年間の経営状況を数字でまとめたもので、経理が中心となって作成します。決算は取締役会の承認を受け、監査を経たうえで株主総会で報告されます。
期限内に正確な情報をまとめるため、決算期は経理にとって非常に忙しい時期です。税金の計算や申告も並行して行うため、専門知識と正確さが求められます。
総務と経理の仕事内容と役割の違い
それぞれの仕事内容がわかったところで、総務と経理の違いをまとめていきましょう。以下で紹介します。
総務と経理の大きな違いについて
総務も経理も、会社を円滑に運営するために欠かせない存在です。しかし、扱う対象が大きく異なります。総務は、人や物、施設の管理が中心で、社員が働きやすい環境を整える仕事です。備品の購入、社内イベントの企画、契約書の管理など、会社全体を支える広範な業務を担当します。
一方、経理は、会社のお金を管理する専門職です。日々の取引を帳簿に記録し、請求や支払い、決算を行います。数字を正確に扱い、会社の財務状況を明確にすることが役割です。これらをまとめると、総務は「人と物」を管理し、経理は「お金」を管理するのが大きな違いです。
経理の負担を減らすなら「経理代行」もアリ!
経理は専門知識が必要で、社内で対応するのは大変です。そこで便利なのが経理代行サービスです。帳簿付けや給与計算、年末調整などを専門家に任せることで、負担を減らし、正確でスムーズな経理処理が可能になります。人手不足の解消にもつながるため、必要に応じて利用を検討してみましょう。
まとめ
総務と経理はどちらも会社を円滑に運営するために欠かせない存在です。総務は「人・物・環境」を管理し、社員が働きやすい環境を整えることが役割です。一方、経理は「お金」を管理し、会社の財務状況を正確に把握し、健全な経営を支えます。両者は異なる業務を担当しながらも、会社全体を支える重要な部門です。各部門の役割を理解し、必要に応じて代行サービスを活用することで、より効率的な業務運営が可能になります。